緑内障外来

GLAUCOMA CLINIC

だるがん君

緑内障とは

緑内障は視神経がダメージを受け、
徐々に見える範囲が狭くなる病気です。

緑内障は視神経の病気です。

視神経には、視覚情報(眼で見えた情報)を眼から脳に伝える役割があります。
緑内障になると視神経が徐々に減っていき、徐々に見えなくなります。

眼圧が高いことが、
緑内障を悪化させる主な原因です。

眼は、水風船のように、中が液体で満たされています。眼圧は、眼の中の水圧で、外側からは“眼の固さ”として測定できます。
視神経は、眼の中では視神経乳頭と呼ばれる部分で、眼圧の影響を受けています。眼圧が高くなると、視神経に対するダメージが大きくなり、緑内障が悪化します。

進行するまでほとんど自覚症状は
ありませんが、
日本人の失明原因で一番多い病気です。

初期の段階ではほとんどありませんが、長い年月をかけてぼやけて見えづらい範囲が広がっていきます。緑内障が進行すると、足元が見えずにつまずきやすくなる、車の運転中に信号を見逃す、文章の一部が見えにくいために読書のスピードが遅くなる、などの症状があらわれて、日常生活にも困難が生じることがあります。
Morizane, Y. et al.:Jpn J Ophthalmol 63(1):26, 2019
正常
初期
中期
後期

40歳以上では5%の人が緑内障ですが、そのうち9割の人は未治療です。

2000年9月~2001年10月に岐阜県多治見市で40歳以上の一般市民に対して、緑内障の疫学調査が行われた結果、緑内障患者さんの割合が20人に1人と、予想をはるかに超えた患者さんが存在することが分かりました。
また、新たに緑内障と診断された方は89%にのぼり、わが国では未治療の緑内障患者さんが多数存在していることが明らかとなりました。
The Prevalence of Primary Open-Angle Glaucoma in Japanese.
: The Tajimi Study Ophthalmology 2004; 111: 1641-1648

どうして9割の方が緑内障の症状に気がつかないの?

その理由は、片方の目の視野が障害されていても、もう片方の目が見えている範囲を補うからです。それだけでなく、脳が画像を補うことで、矛盾がないようにイメージを作り出してもいます。下の写真がその一例です。右眼はぼやけて見えない範囲がかなり広い重症例ですが、両眼で見ると視野の欠けがほとんどなくなってしまいます。

よく見える

+

ほとんど見えない

=

よく見えてしまう

特徴
1

緑内障の治療は、点眼薬が基本ですが、手術をしないと失明するケースもあります。
緑内障手術やレーザーのタイミングの判断は難しく、多くの緑内障診療、手術経験を要します。当院の手術執刀医は2022年12月時点で、通算1000件以上の緑内障手術実績があります。

当院で実施可能な緑内障治療

点眼
レーザー
  • ・選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)
  • ・レーザー虹彩切開術(LI)
  • ・レーザー隅角形成術(LGP)

失明を回避!

緑内障手術の実績を詳しく

当院で実施している緑内障検査

視力
眼圧
  • ・Goldmann圧平眼圧計
  • ・非接触型眼圧計
細隙灯顕微鏡・眼底検査・
隅角鏡
眼圧
  • ・Humphrey 静的視野計
  • ・Goldmann 動的視野計
OCT(光干渉断層計

緑内障の早期診断
緑内障悪化の早期対応

特徴
2

視野検査は、緑内障の診断、悪化の判断などのため、とても重要な検査です。4~6か月毎の視野検査が推奨されています。視野検査は検査時間がかかりますが、当院では複数台の視野計がありますので、視野検査の予約が取りやすいです。また、専用の解析ソフトで、視野悪化の進行スピードなどの判定を行っています。

2種類の視野計

Humphrey HFA II/III:ハンフリー静的視野計

緑内障診療で世界的にスタンダードに使われている視野計です。光の視標は動かず、色々な明るさの視標がついたり消えたりするコンピューターの検査です。

ゴールドマン動的視野計

検査員が光の視標を見えない範囲から見えるところまで動かして視野を判定する検査です。ハンフリー静的視野計ができない場合などに行います。

専用の解析ソフト

BeeFiles for HFA:自動視野計データファイリングシステム

緑内障の進行スピード、視野のセクター別の評価など、今まで当院で行ったハンフリー静的視野計のデータから解析する緑内障専用の解析ソフトです。

緑内障診療の流れについて詳しく

OCT(光断層干渉計)で緑内障を早期発見

緑内障は視神経が減って、視野障害を起こす病気ですが、視神経が約30%以上ダメージを受けるまでは、視野検査で異常を検出できません。視神経の構造的変化(視神経乳頭陥凹拡大)があっても、視野障害がない、前視野緑内障という状態があります。OCTを診療に用いることで、緑内障を早く発見できる可能性が高いです。

Weinreb, R. N. et al(2004). Risk assessment in the management of patients with ocular hypertension. American journal of ophthalmology, 138(3), 458-467. 

特徴
3

近年では、眼に対する負担が少なく、手術時間が短い様々な低侵襲緑内障手術が臨床に導入されております。当院でも様々な低侵襲緑内障手術を行っております。
また、点眼回数の少ない配合薬や新しい緑内障点眼薬など常に緑内障治療をアップデートしております。

プリザーフロのライセンス(県内初)

濾過手術系の低侵襲緑内障手術であるプリザーフロのライセンスを県内で初めて取得(ライセンスがないと実施できません)

プリザーフロについて詳しく

特徴
4

当院は全ての緑内障手術を日帰り手術で行っております。2022年12月の時点で、2016年の開院以来500件弱の方が日帰り緑内障手術を安全に受けています。入院が必要ないため、身体・精神面の負担が軽く、医療費も安くなり、仕事や家事で忙しく、なかなか時間がとれない方にもメリットがあります。

緑内障手術の実績を詳しく