隅角癒着解離術(GSL)
GONIOSYNECHIALYSIS
GONIOSYNECHIALYSIS
閉塞隅角緑内障に対して行う緑内障手術の一つ。
線維柱帯に癒着した虹彩を剥がすことで、房水の排水機能を改善させます。
眼圧下降効果が期待できます。
隅角癒着解離術では、眼の内側から癒着した虹彩を剥がします。
その結果、房水の排水機能が改善し、眼圧が下がります。
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隅角癒着解離術の適応か確認します。
緑内障の種類によって、適応外の場合もあります。
散瞳薬の点眼後、約6時間まぶしくなります。ご自身での運転は控えてください。
※ご家族同席の上で説明を受けることをお勧めします。
モキシフロキサシン(抗菌薬)
1日4回
朝・昼・夕・寝る前
ネバナック(消炎鎮痛剤)
1日3回
朝・昼・夕
※点眼は1回1滴
※普段の点眼薬は今まで通り継続。
※手術前は運動・お食事・入浴など生活に制限はありません。
※手術説明日の処方された抗菌薬と普段の目薬は継続。
※術後に入浴の制限があるため
来院してから帰宅までかかる時間
緑内障手術のみ:約1時間程度
白内障手術と緑内障手術:約3時間程度
手術中の禁止事項
手術直後の禁止事項
メイアクト(抗菌薬)
1回1錠
1日3回毎食後
3日間飲み切り
ビオフェルミンR(整腸剤)
1回1錠
1日3回毎食後
3日間飲み切り
ソランタール(消炎鎮痛剤)
1回1錠
1日3回毎食後
3日間飲み切り
ロキソブロフェン
(消炎鎮痛剤)
1回1錠
痛い時に頓服
手術日術後から翌日の診察までの禁止事項
※眼の状態により、下記以外の点眼が追加されることがあります。
ブロムフェナク(消炎鎮痛剤)
1日2回
朝・夕
リンデロン(ステロイド)
1日4回
朝・昼・夕・寝る前
※点眼は1回1滴
※眼の状態により、診察の回数が増えることがあります。
隅角癒着解離術では、術後3日頃、剥がした虹彩の再癒着予防のためのレーザーを行います。
診察スケジュール
術後3か月以降も、緑内障の管理のため、定期的な診察が大切です。
時間が経つと手術の効果が弱くなるため、再手術が必要になることがあります。
※他に病気がある場合や眼圧の状態により、内容が変更になることがあります。
※点眼内容が変更になった場合、点眼内容を記載した表をお渡しします。
術後の生活と制限
保護メガネ:術後2週まで継続
洗顔:術後翌日の診察終了後から可
※蛇口から出たばかりの水でお願いします
入浴・洗髪:術後翌日の診察終了後から可
※洗髪は、シャワーや蛇口から出たばかりの水でお願いします
温泉(公共浴場):術後翌日の診察終了後から可
※洗髪は、シャワーや蛇口から出たばかりの水でお願いします。
洗眼:術後1か月は禁止。以降も推奨しない。
コンタクトレンズ:術後1か月禁止
化粧:術後1週から可
アイシャドウ・アイライン・マスカラ:術後2週から可
運転:術後翌日は禁止。以降はご自身の責任で。
※前房出血で見えづらい場合、運転は禁止です。
散歩:翌日から可能ですが、汗をかかない程度に。
ゴルフなどの軽い運動:術後2週から可。
水泳や格闘技:術後1か月から可。
農作業:術後1か月から可
隅角癒着解離術は保険診療になります
緑内障手術のみ | 白内障手術と緑内障手術 | |
---|---|---|
1割負担 | 約20,000円 | 約30,000円 |
2割負担 | 約40,000円 | 約60,000円 |
3割負担 | 約60,000円 | 約90,000円 |
※上記はどちらも片眼の費用となります。
眼の表面には血管がいっぱいあるから、手術をすると必ず出血します。
結膜下出血というんだけど、2週間から1か月くらい経つとよくなります。
続く場合、先生に相談してね。
手術の際に結膜や強膜、角膜を切って、創口を作ったからね。ほとんどの人は、ゴロゴロして異物感があります。2週間から1か月くらいで良くなります。
それ以降もゴロゴロが続く場合は、ドライアイや結膜弛緩症など他の病気が原因かも。先生に相談してみてね。
手術日や術後翌日は、眼帯をしているので禁止です。
それ以降は、自己責任でお願いします。見えづらい場合、運転をしないでください。
術後1週目は散瞳するので、ご自身で運転しないでください。
術後2週間は、寝る時も保護メガネを受けていてください。
衝撃や粉じんなどから眼を守るために保護メガネをしています。
眼にばい菌が入ると失明することもあるので、保護メガネをよろしくね。
緑内障は完治しない病気です。失明しないようにするため、治療を一生続ける必要があります。
隅角癒着解離術の手術後も診察や視野検査を行います。定期的に通院をしてください。
緑内障で失われた視野を回復する手段はありません。
隅角癒着解離術は、眼圧を下げて、緑内障の悪化を遅くするための手術です。
再び眼圧が上がってきて、緑内障手術が必要になることがあります。
眼によって経過は違いますが、いつ眼圧が再上昇するは予測できないため、術後も定期的に通院が必要です。
デスクワークであれば手術翌日から可能です。
重いものを持つ重労働や、ほこりが舞うような場所での仕事は、最低1週間は控えた方が無難です。
瞳孔のところで、虹彩裏面と水晶体の隙間が狭いことが原因(瞳孔ブロック)で、後房に房水がたまり、前房と後房の水圧の差ができ、虹彩が前に押し上げられて、閉塞隅角緑内障になります。
白内障手術をすることで、瞳孔ブロックが解除できるため、閉塞隅角緑内障の治療方法として行います。
線維柱帯に癒着した虹彩は、白内障手術では剥がすことができないので、隅角癒着解離術を一緒に行います。
隅角癒着解離術と白内障手術を一緒にすると、閉塞隅角緑内障の治療がより効果的になります。
白内障手術を行うと、瞳孔ブロックが解消し、虹彩が元の位置の戻るため、
隅角が開いた状態になります。ただし、白内障手術だけでは、
癒着した隅角は元に戻りません。そのため、隅角癒着解離術を行います。
高額な医療費を支払ったときは
高額療養費で払い戻しが受けられます。
高額療養費とは、同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。医療費が高額になることが事前にわかっている場合には、「限度額適用認定証」を提示する方法が便利です。
※1 払い戻しは、医療機関等から提出される診療報酬明細書(レセプト)の審査を経て行いますので、診療月から3ヵ月以上かかります。
※2 お問い合わせ先
被保険者証に記載されている保険者をご確認ください。
詳しくは、下のページをご確認下さい。
医療費が高額になることが
事前にわかっている場合、
“限度額適用認定証”をご利用ください。
「限度額適用認定証」を保険証と併せて医療機関等の窓口(※1)に提示すると、
1ヵ月 (1日から月末まで)の窓口でのお支払いが自己負担限度額まで(※2)となります。
※3 お問い合わせ先
被保険者証に記載されている保険者をご確認ください。
詳しくは、下のページをご確認下さい。
一定の額の医療費を支払ったときは、確定申告を行うことで
所得税及び復興特別所得税が還付される場合があります。
医療費控除を受けるためには、「医療費控除の明細書」を、
医療費の領収書は自宅で5年間保存する必要があります。